看板なしなのにTVに出る訳

12月13日に日経MJで記事にしていただいたからなのか17日の昼にテレビ朝日から取材の依頼があり、その日の夜に撮影、翌日18日に「グッドモーニング」と「ワイドスクランブル」で【中村玄】をご紹介いただきました。
テーマは「看板なし たどりつけない店」
https://news.tv-asahi.co.jp/news.../articles/900001015.html

店に看板出してないのにTVに出るっておかしいんじゃないの?ってたまに言われるので弊社なりの考えをお伝えしておきます。

創業した26年前はSNSも口コミサイトも存在しなかったし、TVや雑誌の取材は一切お断りしていました。
そのおかげで店側が求めるお客様だけが集まり、取材をお断りすることが逆に功を奏して業界人がメディアではなく口コミで広めてくれるという面白い現象が起こっていました。

その後、看板のない店が恵比寿界隈に増えてきてTVや雑誌でも隠れ家特集などが人気となり、バブルが崩壊してもまだバブルの余韻を楽しんでいた我々世代には刺さっていたようです。
お客様にもTV局関係や出版社関係の方が多かったので視聴者や読者のターゲットが店のコンセプトに合っている場合のみ取材をしていただくようになりました。

さらに何年か後には口コミサイトで店探しをする人が増えたため、店側が求めている客層とお客が店に求めるものが合致しなかったりしてトラブルが多発していたのはご存知の方も多いでしょう。
大体頼んでもいないのに勝手に点数をつけられたり店の場所がわかりづらいということが低評価だったりたまたまサービスができないアルバイトに遭遇してケチョンケチョンに書かれたり…
ま!それも店の責任といえばそうなのですが、弊社としては住所、電話番号非公開にしてほしいと運営側に何度も依頼したこともありました。

そうこうしているうちにSNSで店探しをする人が増えてきたので口コミサイトの点数や評価をあてにしなくなりました。
結局「類は友を呼ぶ」原点に戻ったということです。
店探しだけに限らず自分と趣味嗜好が違う人の考えを聞いても解決しないし、世間一般的な評価を気にする必要もないという傾向なんでしょう。

さて、TVの話に戻ります。
TVは国民全ての不特定多数の人が観るものだという時代も終わりました。
最近は家にTVがないという人も多いし、あっても興味のある番組だけ録画して観るというパターンがほとんどでしょう。 
なので、一昔前のようにTVに出たら一気にお客様が殺到して一過性で終わるという現象もなくなりました。

ここ最近のTVに出る目的は集客ではなく、ストーリーを伝えるというところにあります。
自分自身今年還暦を迎え、20代〜40代の若者の心理や行動を理解しているかと問われればよくわかりませんが、新聞もTVも取材をしていただく記者やディレクターの方はその年代の方々です。
その年代の方々が26年間地味に同じことを続けている我々の戦略に興味を持って発信していただくことはとてもありがたいことだと感じています。

また、SNSはあまり得意じゃないけど情報元はTVからという我々以上の世代に共感していただくことも来店に繋がるかは別として悪いことではないと思います。
そしてスタッフのモチベーションにも繋がります。
自分が働いている店がTVに出ればやはり嬉しいし、家族や友達にも自慢できるみたいです。

たいして説得力のない考えかもしれませんが、次世代へ伝えるツールとしてTVもありだということです。
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